【瀬尾まいこ/おしまいのデート】 あらすじ
中学三年生の彗子は両親の離婚後、月に一度、父の代わりに祖父と会っていた。
公園でソフトクリームを食べ、海の見える岬まで軽トラを走らせるのがお決まりのコース。
そんな一風変わったデートを楽しむ二人だったが、母の再婚を機に会うことをやめることになり……。
表題作のほか、元不良と教師、バツイチOLと大学生、園児と保育士など、暖かくも切ない5つのデートを瑞々しく描いた短編集。

【瀬尾まいこ/おしまいのデート】 感想
ドキドキ、ワクワクするだけがデートではない!
ひとり+ひとり=「ふたり」で出かける。
「デート」と言えるものかは分からないけど、こんな形のデートがあってもいい。
ほっこりとさせられる、ふたりのデートをこっそり垣間見る。
年齢の違いや、立場の違いを超えて、そこには「ふたり」だけがいて。
ほっこりとする反面、デートが終わりに近づくと胸がキュッとする。
そんな切なさも感じつつ、良いデートだったな、としみじみ思える作品。